分子栄養学

花粉による肌荒れを対策したいなら食事を変えなさい!

花粉は代表的ではありますが、花粉以外にも、服や金属、化学物質、光などなど、肌に特定のものがつくとかゆみが出たり肌の調子が悪化する人がいます。これは、

アレルゲンが肌にひっついて

炎症を起こした状態です。

でも、ある人は何の反応も起こらず、ある人にとっては赤みとかゆみが起こるなんて、なんだか不公平だと思いませんか?しかし、分子栄養学の視点から考えれば、このことはいたって当然のことです。なぜならば痒みも炎症もすべて

体の中で作られた

化学物質が起こしていることだから。

そして、その化学物質の材料は全て

私たちが日頃食べている

食事から得られているものだから

食事

です。それゆえに、これからの食べ物を気をつけていけば自分の肌を強くすることもできます。

肌の油組成を変える必要があります

肌は食べた油でできている

昨日の晩ご飯を想像してください。昨日の晩ごはんに油はどれくらい含まれていましたか?卵を焼くときにフライパンに塗る油のように外から出された油もあれば、卵そのものに含まれている油もあります。私達の体にある細胞の膜は油を主成分としているので

昨日食べた油は

新しく作られる細胞膜の材料

として使われています。つまり、あなたが日々丁寧に丁寧に宝物のようにして洗っているお顔ですが、今日生まれた新しい細胞は

昨日食べたマックポテトの油

で出来上がっているという可能性があるということです。

油の基本構造は変化しない

知っておきたい!食用油の種類や特徴 より引用

油には上記のように様々な種類があります。犬が突然猫になることがないのと同じで、基本的な骨格は変化することはありません。不飽和脂肪酸は不飽和脂肪酸、飽和脂肪酸は飽和脂肪酸のまま体で使われます。また、不飽和脂肪酸の中でもオメガ3はオメガ3、オメガ6はオメガ6のまま使われます。

細かい事は置いといて、現代人にほぼ共通して言える問題点は

炎症の根元・トランス脂肪酸が多い

炎症性サイトカインの元・オメガ6が多い

抗炎症性サイトカインの元・オメガ3が少ない

ということです。

本当に怖いトランス脂肪酸

トランス脂肪酸の化学式は、実はプラスチックと同じです。

トランス脂肪酸を組成に含む細胞は、本来柔軟である細胞膜が柔軟性を失います。そのため細胞の外と中とのやりとりがうまく行えず、細胞内に老廃物がたまり、細胞レベルで炎症を次々と引き起こします。トランス脂肪酸は最も生活習慣病に関連している油として有名で、

他国では使用禁止です。

日本だと外食産業で使われる油はほぼトランス脂肪酸ですし、マーガリンとしてご家庭にある場合もあります。ちなみにクッキーの材料として使われるショートニングも同じです。食事に関しては、日本は危ない国なのですよ。

オメガ6は炎症性サイトカインの元

オメガ6は主に炎症を起こすシグナルを出す油です。炎症と聞くと100%悪者のように聞こえますが、外敵から身を守るためには必要な反応でもあります。問題なのは、細胞膜にオメガ6が多すぎて、炎症性サイトカインをたくさん放出してしまうことです。オメガ6の起こした炎症を鎮静するのがオメガ3の役目なのですが、現在オメガ3が体の中に少なすぎて炎症を抑えることができなくなっています。肌を作る細胞の油の組成のアンバランスさが、ちょっとしたことで肌に炎症を起こす根本的な原因の一つです。

肌をオメガ3で満たそう

オメガ3

炎症を起こしやすい肌は炎症を引き起こす油でできた細胞でできています。炎症を沈静化する働きのあるオメガ3でできた細胞で肌を満たせば、炎症を起こしにくい肌になります。

すごいぞオメガ3!

第18回・日本抗加齢医学会の長竹貴広先生のご発表に基づいて、オメガ3を摂取したときの変化についての事例を紹介します。

食べ物替えたら下痢が止まった実験

トイレ

長竹貴広先生のご発表によると、通常実験に使われるねずみさんはオメガ6系の油が豊富な餌を食べさせているそうです。しかし、実験用のねずみさんの食事をオメガ3が豊富な物に変えたところ

食物アレルギーによる下痢を止めることができたそうです。

同研究によると、下痢が止まったネズミさんは大腸の粘膜固有層の細胞で使われている油の種類の変化が際立っていたとのこと。つまり

食事によって細胞の性質が変えることができる

そして

性質が変わった細胞によって体の不調も改善できる

ということを示したのですね!

今度は肌の炎症が止まった実験

皮膚炎

食物アレルギーの下痢が止まる研究が更に進み、ねずみさんだけでなく、更に人に近い猿を用いて、肌のトラブル・接触性皮膚炎がどうなるかについても研究が行われました。消化管にオメガ3から生成される成分を注入すると、なんと耳にできた接触性皮膚炎が改善したというのです!しかも、炎症を起こして0日目の対応ではなくて、5日ほど経過させて慢性的な炎症状態を作り出したあとに投与しても6日目には効果が出るんだとか。つまり

長年の肌あれ

アレルギー肌のがさがさ

赤ら肌の特効薬

に、オメガ3系の油はなり得る可能性を秘めています。

美容的なお肌トラブル改善の可能性

肌の微細な炎症が原因と言われているのが

女性の大敵・肝斑

です。もやもやっとしたシミの肝斑はいろいろな原因がありますが、ベースにあるのは細胞の微細な炎症です。オメガ3系の油が豊富な肌をしていたら

肝斑の原因となる

微細な炎症を止められる

可能性がとても高いです。

生化学的にもっと詳しく解説

第18回・抗加齢医学会で発表されていた研究発表をもう少し詳しくご紹介します。αリノレン酸と呼ばれる一般的なオメガ3が体内に入った後、代謝が進み、EPAにまで変換されます。EPAにシトクロムP450という解毒でお馴染みの補酵素が作用すると、エポキシエイコテトラエン酸という成分が発生します。その中でも、亜麻仁油性の食事を摂取したネズミさんの大腸には17,18−エポキシエイコテトラエン酸(EpETE)という成分が顕著に増加することがわかったそうです。

17,18−エポキシエイコテトラエン酸(EpETE)を通常の食事をしているネズミさんに投与すると、αリノレン酸がメインの食事をさせたネズミさんと同様に食物アレルギーが改善されることから、17,18−エポキシエイコテトラエン酸(EpETE)が抗アレルギー活性を示しているのではないかと考えられています。

17,18−エポキシエイコテトラエン酸(EpETE)の作用を分子レベルでみた際、好中球にあるGPR受容体に作用して、炎症部位への遊走を阻害するとのこと。好中球が過剰に炎症部位に遊走しないため接触性皮膚炎を軽減するのではないかと考えられています。一方、炎症の主役である樹状細胞やT細胞の機能には特に影響を与えていません。つまりこれまでのステロイド治療とは違う作用で炎症を止めることがわかってきました。

ステロイドを使って

痒みや赤みに対応していたけど

なんだか効果が芳しくない

そんな人にもオメガ3は効果が期待できます!

最後にサプリの選び方

オメガ3がお肌の炎症を止めるのに効果的ということは、花粉症による肌荒れやアトピーにも期待ができるということ!炎症は肌をガサガサにしてしまいますので、日頃からたくさんオメガ3を摂ることは美肌を作る上で非常に効果的なんですよ♪

さらにEPAからの代謝物が効果的だということがわかっていますので、オメガ3豊富なαリノレン酸を摂るよりは、直接EPAを摂取したほうが効果を実感しやすいです。また、海外製のものは一見含有量が多く見えますが輸送の段階で酸化しているものが多いため、オイル系のサプリに関しては日本製を選ぶ方が品質が確かですよ。サプリメント選びの際に参考にしてくださいね♪

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