分子栄養学

ビタミンB群はどうして途中の番号がないの?

ビタミンの厳しい基準に満たないため剥奪

ビタミンと名乗るためには

微量で動物の栄養を支配し正常な生理機能を調節

完全な物質代謝をなせる有機化合物

ヒトの体内では生成されず

それ自体はエネルギー源にならない必須栄養物質

という定義をクリアしなくてはいけません。

簡単に言うとビタミンには「ちょっとの量でもすっごく大事なのに自分で作れないしエネルギーになれないもの」という定義があります。発見された様々なビタミンB群因子の中には、のちのち「これ、定義に当てはまらないね」ということでビタミンの称号が剥奪され、ビタミン様物質としてランクダウンしてしまったものもあります。

ビタミン競争にエントリーしたB群たち

「はーい!ビタミン発見しました!」と発表した中で、さらに一度はビタミンと称号を頂いた精鋭たちが下記になります。この中に8つだけビタミンB群が隠れています。それぞれタップすると詳細が見えるようになっています。

化学名・チアミン(ビタミンB群です)
最初に見つかったビタミンであり、かつビタミンの名付け親になった存在です。

化学名・リボフラビン
B2も有名なビタミンB群のひとつですね。

化学名・ナイアシン(ビタミンB群です!)
ビタミンB群は2のあとは6だと思っている方が多いですが、こちらはビタミンB群のひとつとして正式に登録されています。

化学名・アルギニンまたはシスチン(ビタミン様物質です)
残念ながらビタミンの称号は剥奪されてしまいました。

化学名・パントテン酸(ビタミンB群です!)
なんとビタミンB5も存在するんです!

化学名・ピリドキサール(ビタミンB群です!)
こちらは有名なビタミンB群ですね。

化学名・ビオチン(ビタミンB群です!)
なんとなんと!ビタミンB7なんてものもあるんですよ!

化学名・アデニル酸(ビタミン様物質です)
調子よくビタミン認定が続いたのですが、残念ながらビタミンの称号は剥奪されてしまいました。

化学名・葉酸(ビタミンB群です!)
女性の多くがよくご存知の葉酸は実はビタミンB群の一種。赤ちゃんのためだけでなく、人が生きる上でとても大切なものなんですよ。なお葉酸はほうれん草の葉っぱから見つかったため、この名前になったと言われています。

葉酸とビタミンB群の混合物でした(今はビタミン様物質と呼ばれています)
葉酸や他のビタミンB群が混ざっただけのものだったんですね。

葉酸類似化合物(今はビタミン様物質と呼ばれています)
このころ葉酸がブームだったようでビタミンB9から立て続けに葉酸が入ったものをビタミンと発表されています。

化学名・シアノコロバラミン(ビタミンB群です!)
ビタミンB12に他の名前があったことを知っていた方、いらっしゃいますか?

オロト酸(今はビタミン様物質と呼ばれています)

葉酸またはリポ酸の混合物(今はビタミン様物質と呼ばれています)
出ました葉酸!またまた葉酸が入ったものがビタミンB群にエントリーされました!これだけ葉酸が多くの方に発見されてエントリーされるところを見るだけでも、葉酸がいかに大切かがわかりますね!

パンガミン酸(今はビタミン様物質と呼ばれています)
もはや聞いたことのない栄養素です。

パンガミン酸(今はビタミン様物質と呼ばれています)
もはや聞いたことのない栄養素です。

アミグダリン(今はビタミン様物質と呼ばれています)
ますます聞いたことのない栄養素です。

アミグダリン(今はビタミン様物質と呼ばれています)
まさかのビタミンB16と同じ物質がエントリーされるとは!!

イノシトール(今はビタミン様物質と呼ばれています)
18がくると見せかけて、ここから急にアルファベットになります。

コリン(今はビタミン様物質と呼ばれています)

カルニチン(今はビタミン様物質と呼ばれています)
ダイエットの強い味方のカルニチンは、一度はビタミンにエントリーされていたんですね!

p-アミノ安息香酸(今はビタミン様物質と呼ばれています)
これを最後にビタミンB群に挑んでくる挑戦者はいなくなりました。

ビタミンB◯という名前はとりあえずでつけた名前だった

B1,B2のあとにB6だなんて、穴ぼこだらけのナンバリングでは整理がつかない!ぜんぶ揃えてナンバーにして!とお思いの方も多いと思います。しかし、実はナンバーで呼ぶ方が間違いです。もともと「ビタミンB◯」という呼び方はそれぞれに正式な化学名がつくまでの仮称だったのです。

ということで、我々おなじみのB1、B2、B6、B12にも、それぞれチアミン、リボフラビン、ピリドキサール、シアノコバラミンというちゃんとした化学名がつけられています。今の化学の世界ではビタミンB1という言い方はせず、チアミンという名前を使います。そりゃあ我々だってナンバーで呼ばれるよりは名前で呼んでもらいたいですもん。個性大事。

数字と名前が混じっているのは有名なあのCMのせい!?

…これは予想の範疇ですが…ニキビ・肌荒れ・口内炎で有名なビタミンB群サプリメントのCMにて「ビタミンB1、B2、B6、B12配合!」と謳われていた印象がとても強いので、この4種類だけは親しみのないカタカナ文字よりもナンバリングを深く印象付けられているのではないでしょうか。

番外編 ビタミンがA、B、Cと続くのはなぜ?

マッカラムさんが名付けた脂溶性Aと水溶性B。水溶性の因子の中で「水に溶けること」と「炭水化物をエネルギーに変える手助けをする」という共通した働きがあるものはビタミンB群に入ることができるのですが、なんと水溶性Bの定義には外れる水溶性因子が見つかってしまいました。

それが水溶性C因子です。もはやこの時点で脂溶性か水溶性かで分けることに限界がきていましたし、もともとビタミンという呼び方もとりあえずの名前としてつけていただけなので、何に溶けるかは無視して、ビタミンAでもビタミンB群でもないなら、次はビタミンCだ!ということでビタミンCと命名されました。

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